今回ご紹介する本は九州でたこ焼き屋からスタートし、作家となった松永さんの代表作「人は話し方が9割」について解説いたします。
本書は○○は9割系の本でも50万部越えの大ベストセラーです。
本書のタイトルは「人は話し方が9割」ですが実際にかかれているのは話し方のテクニックなどではなく会話を行う上での心の持ち方や姿勢が書かれています。
誰でも今日からコツコツ始めることができるいわばコミュニケーション初級講座のような本です。多くの人が気づいていない本当に必要な会話での心構えを知ることができます。
これを読めば過去に失敗した会話の出来事にとらわれることなく人と話すことに対するハードルが下がり、人とのコミュニケーションを幸せに感じれるようになれるかと思います
本記事では会話が苦手な原因、拡張話法、嫌われないコミュニケーションについて解説いたします。
人は話し方が9割 要約
会話に悩む人が知ってほしい大事な自己肯定感の話
会話に悩む人がどのような人で、最初に改善する必要があるのかについて考えてみましょう。
会話が苦手という人は、数少ない失敗や指摘が原因で苦手意識を持ってしまっていることが多いです。過去の環境や経験により、話すことに対する苦手意識が芽生えることもあります。
この状態は、自己肯定感が失われている状態と言えます。しかし、自己肯定感を高めることができれば、確実にうまく話せるようになっていくことができます。
また、話の上手い人は自己肯定感が高く、周囲にも明るい人が集まってくる傾向があるため、人生が上手くいくことが多いです。
したがって、スムーズな会話や質の高いコミュニケーションを実現し、関係性を良くしていくためには、相互の自己肯定感を満たしていく必要があります。
まずは自分の自己肯定感を高めることから始めましょう。そして、会話の中で相手を否定せずに肯定する姿勢を多く見せるように心掛けましょう。それにより、より良い会話やコミュニケーションができるようになります。
話すことよりも相手への反応を最高にしよう
人間関係を向上していくためには話す内容よりも話しに対する反応の方が重要です。これを最大限活用するために本書では拡張話法が紹介されています。
拡張話法は、自分が相手からの話しに対してリアクションを示すことで、会話を広げ、好印象を与えるコミュニケーション術です。拡張話法の5つの原則は「感嘆」「反復」「共感」「称賛」「質問」です。
- 感嘆(Admiration): 相手が話した内容に対して感嘆の意を示すことで、相手の話に対する興味と賞賛を表します。例えば、相手が素晴らしい成果を達成したと話した場合、「すごいですね!」「すごいことをやっているんですね!」と感嘆の言葉を使います。
- 反復(Repetition): 相手の話の要点を繰り返すことで、相手に自分がちゃんと聞いていることを伝えます。相手が話した内容を要約するだけでなく、具体的な言葉を使って相手の話を反復します。
- 共感(Empathy): 相手が話した内容に対して共感を示すことで、相手の感情や経験を理解し、共有することができます。相手の話に対して関心を持ち、共感の言葉を使って相手の気持ちに寄り添います。
- 称賛(Appreciation): 相手が話したことに対して称賛の言葉を使うことで、相手の努力や成果を認め、評価します。相手の話に対して肯定的な意見や褒め言葉を使って、相手の自尊心を高めます。
- 質問(Inquiry): 相手の話に関連する質問をすることで、会話を深めます。相手の話の補足や詳細を尋ねることで、相手との対話を重ねて関係を深めます。また、自分の興味や知識を示す質問も相手の話を広げるために有効です。
これらの原則を組み合わせることで、拡張話法を活用することができます。相手の話に興味を持ち、感嘆や反復、共感、称賛、質問の適切なタイミングでリアクションを示すことで、より深い関係を築き、相手に好印象を与えることができます。
話すときは嫌われないファースト戦略
好まれる会話よりも嫌われない会話を意識することは重要です。なぜなら、人の感情は「快」か「不快」のどちらかしかないからです。
特に初対面で「不快」な印象を与えると、回復に時間がかかります。そこで、嫌われる会話の特徴について紹介します。
- 4つの「Dワード」を連発する人:
「でも」「ダメ」「だって」「どうせ」といった言葉から始めると、誰が見ても好印象ではありません。肯定的な言葉から出発し、それを前提に否定的な話をするようにしましょう。 - 下ネタを話す人:
関係や場面を考慮して、できれば下ネタは避けるべきです。常に気心の知れた相手と会話をするわけではないので、下ネタには細心の注意を払いましょう。 - お笑い芸人気取りでいじる人:
自分がお笑い芸人のように振る舞って相手を楽しませることは構わないですが、周りにそのノリを強要してはいけません。関西人ですら、ノリを共有することは避けるべきです。 - 話をまとめようとする人:
あらゆる場面で話を簡潔にまとめてしまうと、相手に不快感を与える可能性があります。たとえビジネスの場でも、あらゆることをまとめようとするのは避けるべきです。 - 相手の話を奪う人:
自分が話したいことを途中で遮られると、不快に感じるのは当然のことです。まずは相手の話をしっかりと聞いてから反応しましょう。 - すぐに馴れ馴れしい態度をとる人:
初めて会ったばかりなのに、すぐに距離を詰めてなれなれしくすることは、多くの人にとって抵抗があると考えられます。 - 負け惜しみを言う人
相手に対抗して張り合うことも好ましくありません。マウンティングは一般的に不快に感じることが多いです。
相手との会話では特にあいてもそれなりに緊張感を持っている場合が多いです。特にビジネスのシーンではあなたが発した言葉が利益や損失につながることもあります。
まずは相手に不快な印象を与えないということを常日頃から意識できるようになりましょう。
まとめ
- 自分も相手も自己肯定感を高めることを大事にする
- 反応は感嘆→反復→共感→称賛→質問の5ステップ
- まずは相手に不快さを与えないことにフルコミット
私は本書を読んで当たり前に大事なことが書かれているという印象でしたがこれをどんな相手にもきちんと行えていることが大事だと気づくことができました。
本書を読んだ人にオススメしたい書籍
人と会話することや人との関係をよくすることができるようになれば次は多くの人を動かすにはどのような話をするのかについて学んでみることを強くお勧めします。
本書はスピーチの専門家としての視点からスティーブ・ジョブズ、ドナルド・トランプなど、数々の著名なスピーチの構成を分解して解説されています。
日本ではビジネス基礎としてスピーチ力はあまり重宝されていないですが、大衆を動かす影響力を手にするには必ず必要な能力だと私は考えています。
著者について
永松 茂久(ながまつ・しげひさ)
株式会社人財育成JAPAN代表取締役
永松塾主宰
知覧「ホタル館 富屋食堂」特任館長
大分県中津市生まれ。「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で数多くの講演、セミナーを実施。「人のあり方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累積動員数は延べ40万人にのぼる。経営、講演だけではなく、執筆、人材育成、出版スタジオ主宰、イベント主催、映像編集、経営コンサルティング、ブランディングプロデュース、自身のセオリーを伝える『永松塾』の主宰など、数々の事業を展開する実業家である。また、鹿児島県南九州市にある、知覧「ホタル館富屋食堂」の特任館長をつとめ、「知覧フォーユー研修さくらまつり」など、自身が提唱する「フォーユー精神」を培う研修を行っている。2019年4月、東京に自社のセミナールームである「麻布『翔』ルーム」をオープン。同時に、自身の実業・出版・講演の経験をベースに、ここから飛び立つ人たちのコーチングプログラム「NEXT」をスタート。
人は話し方が9割 | 永松 茂久 |本 | 通販 | Amazon Amazonより抜粋