「数値化の鬼」~心を鬼にし客観的事実を知る~

思考法
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今回はもう既に多くのビジネスパーソンが読んだことがあるもしくは聞いたことがあるであろうビジネス本「数値化の鬼」についてご紹介いたします。

本書を手に取った方や私のブログに訪問していただいた方は間違いなく志の高いビジネスパーソンであり、「他者より仕事ができるようになりたい」「目標を達成したい」と考えている方が大半です。(ですよね?)

成功する人は数字を重視し、効率的に物事を考えることが共通点です。

そのためには私たちは数値化に鬼になる必要があります。

優秀な皆様であればすでに「数字でものを考える」ことの重要性については釈迦に説法で既知の事実であります。では、どのように数字と向き合うのか?どこにある数字と向き合うのか?について私なりに解説いたします。

このブログもしくは本書を読んで是非、皆様にも何か成功や達成のきっかけを掴んでもらえたらと思っております。

それでは、よろしくお願いいたします!

数値化の鬼とは何なのか?

数値化の鬼なるということは曖昧な解釈に逃げることをやめて、心を鬼にして数値化された事実に向き合うことです。

なぜなら、数値化はで自分に足りないものやどういう課題があるのかを「見える化」するからです。

数値化することで物事を客観的事実としてとらえることができ、誰の目にも明らかな基準を設けることができます。逆に数値化せずに曖昧に表現することでバラツキを生み出し、逃げや甘えを引き出します。

ex.「バナナをたくさん食べた」は解釈に個人差が出るが「バナナを2本食べた」は絶対的な事実になる

つまり、数値化は不足や課題が客観的事実として見つかることにより自分の心を鬼にしてそれらに向き合うことができる(向き合わなくてはいけなくなる)のです。


数字はありのままの事実と直視できる方法とも言えますね。

ここでのポイントは「数字は不足を見るためのもの」ということです。自分に都合のいい数値だけを集めて安心材料にすることはNGです!!

上記を理解したうえで具体的にどのように「数値化の鬼」になるのかを紹介していきます。

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行動量:まずは数を増やす

ここでの結論はとても簡単です。

「行動量をふやす」たったこれだけです
何をどれだけできたのか、この「どれだけ」の部分、ここを増やせるかがかが最初の重要なポイントです。

「素直に行動量を増やす」もちろんこれは難しいことですが、何かを達成したい、成功したい人には避けては通ることができない道です。

ここは数値化の鬼になり与えられた数字に向き合う必要があります。私はこの数値と真剣に向き合うことこそ大きな成長と成功のカギだと思っています。

「数をこなす」ことが基本中の基本

安藤 広大著 「数値化の鬼」 86p

至極当たり前のことなのですが、私たちは会社に与えられたもしくは自分に課した行動量をこなすということから逃げたり行動に移すのが遅れてしまいがちです。

与えられた、もしくは課した数ををこなせない要因として掲げられているのが「何をしたらいいか明確ではない」や「失敗したくない」やといった要因が挙げられます。

成功に向けて真の進展を遂げるためには、まず最初に定量面に焦点を当てることが不可欠ということがわかりました。

数値やデータに基づいた分析は、客観的な情報を提供し、意思決定における誤りやバイアスを軽減することができるというのも量をまずこなすというところの重要ポイントです。

何をしたらいいかわからないは1日単位で数値化して行動に落とし込む

何をしたらいいかがわからないついては自分が達成したい事象についての数値の落とし込みが甘いつまりKPI(目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかを定量的に評価するための指標)にして数値に落とし込めていないのが原因です。

KPIとは?
KPIの意味とは?KPIの具体的な指標&目標達成のヒン…|Udemy メディア (benesse.co.jp)

KPIは自分の行動で完結できる数値レベルなおかつ日々の行動に迷いがないレベルの数値まで詰めて落とし込むことが必要です。
例:年間で12件の受注が目標→月間1件の受注→1月当たり8件の商談化→1週間で2件のアポイント獲得

もちろんKPIの数値目標が高ければ高いほど行動量が増えます。ここは達成可能なギリギリラインを設定することを強くお勧めします。また、サラリーマンであればもともと数値目標は与えられているのでそこに対して1日単位で行動量に落とし込めているかがポイントです。

失敗しないと何も見えてこない

行動を増やせばそれ相応に失敗に直面します。「失敗したくない」したくないというのは「やればできる」という可能性を自分の中に残したい、「失敗している姿を見せたくない」プライドが大きく影響していると私は考えます。しかし、行動量をふやして失敗から学ばなくてはそこに成長はありませんし、見えてくるものも少ないはずです。

前項でKPIの設定に落とし込んでも目標は達成できず失敗に終わっても全く問題ないです。
その失敗した数値から不足を見出すことができるのですから。

行動した中身が甘かったのか、自分に課した行動量が不足していたのか、そもそも目標に対する見積もりが甘かったのかなど可視化できるものがあるはずです。
私たちは行動量を増やしてそこに目を向ける必要があるのです。

目標に対して必要な行動量を設定してまずは数をこなすことからスタート!

もちろんのことですが、そもそもの目標値を下げてしまうような妥協は許されません。
個人で目標を設定できる人は高い目標値、圧倒的な行動量を自分に課してくださいね。

変数:可変部分にリソースを注ぎ込む

ビジネスでもビジネス以外でもそうですが、世の中には「変えられるもの」と「変えられないもの」が存在しています。私たちは変えられることにリソースを注ぎ込まななくてはいけません。数値的にみると変えられるもの→「変数」変えられないもの→「定数」と置き換えられます。

つまり、私たちが行うべきは私たちは変数をあぶりだして変数に対してアプローチすることです。これは本書数値化の鬼に限らず様々な本でいわれています。(私が過去読んだ本でいうと「苦しかった時の話をしようか」「イッシューから始めよ」など)

ではどのように変数を見つけ出すのでしょうか。本書では以下の二つのアプローチがどこの部分に変数が潜んでいるかを見つけ出す方法として紹介されています。

①仕事の中身を細かく砕く
②「なぜ?」を繰り返して自問していく

仕事の中身を細かく砕く

どこに変数があるかを知るためにはまず、自分が何をしているのかを具体的に工程に分けていく必要があります。なぜなら、大まかな区切りで変数を探してしまうと自分の行動がどのようにして変数に影響を与えているのか把握しづらくなってしまうからです。自分の行動の整合性をのちに確認してブラシュアップできるようにしておかなくてはいけません。

ここでのポイントは
・工程ごとにどのような成果や変化があるかを把握できるように数値にして分けていくこと
・時系列順に整理を行うこと
の2点が重要です

「なぜ?」を繰り返して自問していく

次に行うのが並べられた工程に対してどこが変数になりうるかを仮説立ててなぜその工程なのかを自分で問いただしていくことです。「なぜ?」を問う理由としては仮説に対する根拠を明らかにすることと言語化しておくことで他の仕事や事例に対して応用を利かせられるようにしておくためであると私は考えています。数値を抑えて足りない部分に対して闇雲に行動を起こしても再現性が低くなってしまいます。

また、変数である根拠を言語化しておくことでなぜ変数であるかを自分でも理解できるので自信をもって余力やリソースを変数に充てることができると思います。(ここは気持ちの問題ではありますが)

変数に対して行動を増やした後

ここは本書では少しだけ取り上げられていましたがここが一番重要であると私は考えています。
変数に対して増やした行動量の結果がどうなったのかを数値にして必ず押さえなくてはいけません。

なぜなら、この結果の変化率が次のステップの重要な指針になるからです。
仮説立てた変数に対して増やした行動が結果として現れた場合、それは立てた仮説が証明され正しい変数をあぶりだせたということです。しかし、この結果は再現性があるのかなど様々な方面からより結果を出していくためにも強固なものにしていく必要があります。

逆に行動量の結果が出なかった場合、これは自分が立てた仮説が変数ではなかったということになります。

私はここが成長の大きなポイントになると考えています。

・なぜ結果につながらなかったのか
・そもそも自分が変数として見ていたものは変数だったのか
・正しい論理で変数を捉えれたのか
・変数に対するアプローチは問題なかったのか
などより粒度が高い状態で次のアプローチを設計できるからです。

そして、自分が確信した仮説を捨てることができるか?これこそ自分を成長させるポイントです。
ここを見逃さないためにも行動量、結果を必ず数値化しておく必要があります。

ポイント

・工程は数値でも押さえておく

・最初は仮説でOKなので自分で考える

・仮説に対して行った行動量と結果も数値化する

・自分が仮説立てて選択した変数を捨てることも必要

長期目線:遠い先の未来のことを考える

「短期的な数値を追いかけるだけではく長期的な数値を見ることができるか」この考えが未来での差につながります。私たち現代人は短期的なものに結果を求めてしまいがちですが、ここで長期の視点を手に入れることで行動選択に変化が生じてきます。

長期的な視点を手に入れるためには2つの方法があります。


・短期から長期、長期から短期」へ逆算する
 →まずは一日にすべき行動量の結果、1年後どのような結果を得ているべきか
 →得るべき結果の数値をを現在の行動量で果たせるのか
このように逆算を行います。


・3年後、5年後の時間軸を取り入れる
 →3年後、5年後に自分が数値化にした結果どのような姿に慣れているのか
 →本来であればどのような姿が3年後、5年後の理想か
これを自分の数値の中に組み込めることが重要です。

長期的な視点を手に入れるにはドリークラーク著「Long Game」に詳しく書かれているので確認してみてください。本ブログにも紹介されています。

「Long game ~今あなたにとって一番意味のあることをするために~」要約 まとめ – ビジナイ!〜ビジネス書は行動が9割〜 (knrla-tome.com)

まとめ

本書の重要ポイントとして
・行動量を増やす
・変数を抑える
        が挙げられます

社会人はこれをもちろんマストで抑えていく必要があります。


さらに私が考えるには、最初の段階で目的達成においてどのようなKPI設定と行動後の振り返りというのを数値にして考える必要があると思いました。

もちろん本書にもこのKPIと振り返りについては触れられているので是非、ご一読をお勧めします!
意外とこのKPIと振り返りの場面が鬼の仮面をかぶらなくてはいけない瞬間だと個人的に考えています。

著者について

安藤広大(あんどう・こうだい) 株式会社識学 代表取締役社長。 1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業本部長を経験。 プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出会い、衝撃を受け、2013年に独立。識学講師として多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年あまりで上場を果たし、これまでの6年間で約2000社に識学メソッドが導入されている。

ttps://www.amazon.co.jp/数値化の鬼――「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法-安藤-広大-ebook/dp/B09PV144BN

コラム-定性面か定量面か

定性と定量について。

これは成功への二つの重要な視点です。

成功に至る道は、定性的な洞察と定量的な分析の両方が欠かせないことを強調する声が多いです。

人は論理では動きづらく、感情で動くとありますがそれはどうなのでしょうか。

定性面は主観的な要素を考慮し、感情や洞察に基づいた理解を提供する。

これに対し、定量面は数値やデータに基づいて客観的な分析を行う。

一般的に、多くの人々は定性的な側面に注目し、感情や直感に従って行動することが魅力的に映ります。

しかし、成功に向けて真の進展を遂げるためには、まず最初に定量面に焦点を当てることが不可欠です。

数値やデータに基づいた分析は、客観的な情報を提供し、意思決定における誤りやバイアスを軽減する。

定量面の分析を通じて、課題や機会を明確に理解し、具体的な行動計画を策定することが可能となります。

ただし、定量面だけでなく定性面も重要である。感情や直感は、人間の行動や意思決定において重要な役割を果たします。

定性的な視点を取り入れることで、より深い理解と創造的なアプローチが可能となります。

定性的な視点は、単なる数字やデータでは捉えきれない人間の複雑な側面を理解するのに役立つ。

結論として、定性と定量の両方が成功への鍵を握る要素です。

定量面はまず最初に取り組むべきであり、その後に定性面を補完することで、より総合的な視点を得ることができる。

両者をバランスよく組み合わせることで、より確かな成功への道が開けるでしょう。

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