今回は森岡毅さんが就職活動を控えて社会に出る準備をしている娘に向けて書いた本を紹介いたします。
私の結論を先に言うと「圧巻」でした。
もっと若い学生時代に知っておきたかったと心から後悔した1冊です。
これは森岡毅さんが娘に向けて書いた本ですが、若い人には必ず読む価値があると思います。
これから何がしたいかわからない、学校では教えてくれない私たちの真実、挑戦を続ける辛さ、自分のブランドの築き上げ方といったような普段生活していては得られない知見を本書では垣間見ることができます。
残酷な世界で世界と自分と強く向き合い力強く生きていくにはどうしたらいいのか?
日本中で活躍したビジネスマンから学ぶことができるのです。
なかでも私は「強みを活かすキャリア戦略」と「苦しかった時の話をしようか」の2つの章は素晴らしい内容だと感じていて
同世代の日々を生きるビジネスマンやこれから社会に出る大学生には今すぐに読んでもらいたいです。
本書には必ず明日からの小さな力になり、良い人生を切り開くチャンスが眠っている本なので是非手に取ってみてください。
本記事はキャリア戦略ということに絞って要約いたします。
本書を読んだ人におすすめの1冊
森岡毅といえばこの本です!
キャリア+マーケティングの入門本です!
もう迷いだらけの生活には戻らない!自分探しを終わらせる自己理解の教科書
「やりたいこと探し専門プログラム」を開発した著者が教える初めての本。
やりたいことは運命的に出会うものではなく、体系立てて論理的に見つけるもの。
やりたいことの見つけ方が3STEPで体系立てて理解できる、自己理解の教科書です。
やりたいことは自分の中に眠っているはず
あなたの軸はなんだろうか
大半の人が悩むであろう「自分が何をしたいのか」問題についてですが森岡毅さんはきっぱりと自分の中にある軸がないことが問題であると提起しています。
自分の中にある価値観の中で軸を見つけていかないとどれだけ選択肢があってもやりたいことは見つけることができないのです。
自分自身の軸を見出すためには、まずは自分自身をよく知ることが必要です。
自分の長所や短所、興味や関心のある分野などを深く探求していくことで、自分自身にとっての重要な価値観や信念を見つけることができます。
これが自分自身の軸となり、キャリア戦略を築く上での重要な要素となるのです。
宝物を把握しているか?
さらに、自分自身の「宝物」とは何かを見極めることも重要です。これは、自分自身が持っている特徴や能力、経験などを指します。
自分自身の強みや長所を把握し、それを活かすことができる環境や職種を見つけることが、キャリア戦略を成功させるための鍵です。
キャリア戦略を構築する上で、他人と比較される特徴を自分自身で努力して磨くことが求められます。
例えば、他の人よりもコミュニケーション能力が高いと思われることが自分自身の特徴である場合、さらにその特徴を磨くために、コミュニケーション能力を高める勉強やトレーニングを積むことが必要です。
自己成長のためには、新たな知識やスキルを習得することや経験を積むことが必要です。これによって、自分自身の宝物をさらに磨き上げることができるのです。
自分が持つ宝物をどれだけ磨きあげられるか?
この自分との競争の視点を置くべきです。
キャリア戦略は、自分自身の目標達成のための道しるべです。
自分自身をよく知り、自分の宝物を見つけ、自己成長を意識しながら、自分自身の軸を持ちながら柔軟性も持って進んでいくことが重要です。軸があるからこそ、自分自身が本当に望むキャリアを築くことができます。
平等ではないけど私たちは変えることができる!
平等は存在しないし生まれた瞬間みんなが違う存在である
「平等な社会」とは言われていますが、実際には人々は平等ではないという現実問題があります。これは明白な事実であり、先天的な要素や後天的な要素によって、私たちは一人一人異なっています。
容姿の違いは明らかであり、生まれつきハンディキャップを持っている人々も存在します。また、生まれた環境による貧富の差や育った場所によって接する情報も異なるでしょう。
そして中でも大きな差を生むのが「知力の違い」です。この知的レベルの「遺伝ガチャ」と呼ばれるものが人生を大きく左右します。
言ってみれば、私たちの運命は運や確率に左右されることがほとんどです。
私たちはここで絶望するかもしれないですが、私たちにも残された道はあります。
それは私たち自身が持つ変数を組み替えることです。
コントロールできる変数こそ宝物と環境にある
私たちの運命は運や確率に左右されることがほとんどですが、コントロールする変数も存在しています。
それが「自身の特徴を理解すること」「自身の特徴を磨くための努力」「環境を選択すること」の3つです。
一人一人が異なる特徴を持ち、それぞれが特別な価値を生み出す可能性があるということを認識することは重要です。
私には私にかできないことあなたにはあなたにしかできないことがきっとある。
私たちは自身の特徴を理解し、それを磨くために努力することで、自身のキャリアをより良い方向へ進める可能性があります。また、環境もキャリア戦略に大きな影響を与えます。自身の特徴が最も活かされる環境を選ぶことも重要です。
私たちのキャリア戦略のヒントは、特徴を磨き、それが最も活かされる環境へ向かって進むことにあります。このような努力や選択が、私たちの人生の道をより良い方向へ導く可能性があります。
したがって、自身の特徴を理解し、磨きながら最適な環境を選択することが重要です。それによって、自身のキャリアを大きく花開かせることができます。
価値観と強みで人生は好転する
大まかな理想状態を考えて大まかな自身の価値観を明らかにしよう
まずは自身の目的を明確にすることが大切です。目的を見つけるためには、未来の理想的な状態を考えることが良いでしょう。
自分の理想的な状態を目指す理由は、キャリアの中で目的が変わる可能性があるからです。人生は予測不可能であり、自分の考えや理想も変化することがあります。
しかし、自分の大事な価値観を大まかでもよいので明確にすることで、キャリアの方向性に一貫性と納得感を持つことができます。
まずは「具体的にどのような状態が良いのか」考えてみましょう。その後、目的を達成するために必要な「資源」を活かす方法を考える必要があります。
強みは文脈とセットである。人生の動詞からあぶり出そう
キャリアにおける資源とは、自分の中に備わっているリソースのことで、最も重要なのは自身の強みです。自分の強みを早い段階で見つけて磨くことは、キャリアの成功において大きな分岐点となります。
強みとは自分自身が持つ特徴を活かすことができる「文脈」とセットになったものです。自分が好きなことや得意なことを考え、それがどのような文脈で活かされるのかを探すことが重要です。
次に、列挙した好きなことを分類していきます。例えば、「人に夢を語ることが好き」「おしゃれを楽しむのが好き」「人と議論をするのが好き」といった具体的な項目を作成していきます。
その後、これらの項目を「T(Thinking:考える力・戦略性)」「C(Communication:伝える力・人との関係性)」「L(Leadership:変化を起こす力・人を動かす力)」の3つの方向性に分類しましょう。
自分の特徴をこれらの方向性に結びつけつつ、自身の得手不得手を把握し、それがどのような文脈で活かされるのかを試行錯誤することが重要です。
キャリア戦略は戦略というだけあり、自身の目的を達成するために、資源の選択と活用を長期的な視野で戦略的に行う必要があります。
個人のキャリアにおいても、選択と集中は必要不可欠です。常に何かが足りない状況であり、自身の資源を最大限に活かすために積極的に活動することが求められます。
キャリアを戦略的に考え、自身の特徴や強みを活かすことで、転職や就職に向けた準備を進めることができます。
まとめ
- 私たちは選ぶということは自分でできる
- 強みは必ずあなたの中にある
- 生まれた瞬間からあなたはあなただけの存在
- 強みは文脈と必ずセットになっている
- なすびは良いなすびになるしかない
著者について
森岡 毅
1972年生まれ、兵庫県出身。神戸大学経営学部卒。96年、P&G入社。日本ヴィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネージャー、ウエラジャパン副代表などを経て、2010年にユー・エス・ジェイ入社。革新的なアイデアを次々投入し、窮地にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させる。12年より同社チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)、執行役員、マーケティング本部長。著書に『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』『確率思考の戦略論』(ともにKADOKAWA)
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