今回は元プロ野球選手で現在は50社すべての業績を上げてきたビジネスコーチである高森勇旗さんの「降伏論」を紹介いたします。
本書の著者である高森さんは、横浜ベイスターズに2006年にドラフト4位で入団するも、2012年に戦力外通告を受け引退されています。
本人も本書で認めていましたが、結果を出すために一生懸命に頑張ってもプロ野球の世界では結果が出ないまま引退しました。
しかし、ビジネスマンとしては野球での結果が出なかった経験や成功している経営者との出会いを活かしてビジネスコーチとして多くの結果を残しています。
そんな著者がビジネス世界で学び結果を出すきっかけについて本人の経験から学べる1冊です。
一生懸命に頑張ればできるという幻想から脱出して本当に結果を残すにはどのようなことが必須なのかを学ぶことができるので、なかなか結果が出ない人や現状がうまくいいってない方には必ず大きなヒントが隠れている1冊です。
本記事では個人的に大事だと感じたポイントを大きく3つに分けて解説いたします。
私自身も本書である意味一生懸命努力するだけで思い通りになるという幻想から脱出できました。
‘‘一生懸命‘‘は現実を直視せず、結果に至るための具体的な方法を考えることを諦め、冷静さを失った者たちが生み出す幻想の世界だ。
降伏論 高森勇旗 4p 日経BPマーケティング
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降伏論 要約
要約1とりあえずやってみる
現状の未完了を今すぐ完了の状態にする
未完了がある人はスタート時点で遅れています。なぜなら、未完了の事象はあなたのエネルギーを奪い実施する行動に対する対処が正常に行えない状態だからです。
たとえ小さなものであっても、あなたの精神状態に少しずつ影響与え続けています。
成果が出る人と出ない人では、実はスタートラインが大きく違う。未完了の分だけスタートラインが後ろ側に引かれています。まず成果を出すスタート地点に戻るために未完了は今すぐに完了にして官僚の状態を常に維持し続けましょう。
具体的に未完了な事象とはヒト、モノ、カネに分類されます。
簡単な例でいえばチャットツールの返事をしていない、友達と飲みに行く約束をしたが場所と日時を決めていないなどの思い返せばたくさんの未完了があるはずです。
それを
①いま、やる
②いま、誰かに依頼する
③いま、実行する日を決める
④いま、やらないと決める
に分類して完了させていきます。
とりあえず自分を正常に動作させるために未完了は完了に変える。これが最初のステップです。
考えるのをやめて降伏する
あなたの現状の状態というのはこれまでの数きれないほどの意思決定の群が連れてきた状態なのです。あなたなりの思考で考えて意思決定してきたことが今の状態につながっていて自己変革を妨げています。
現状の自分の状態を打破して結果を残したい場合、たった数回の数か月で変革するというのは難しい話で自分の考えというのを無視した状態にならなくてはいけません。
本当に自己を変革したいのであれば、あなたをここまで連れてきたあなた自身の思考に別れを告げ、そして諦めることだ。
降伏論 高森勇旗 60p 日経BPマーケティング
自分の思考と別れを告げて自己変革を起こすためにすることは本書内で3つにまとめられます。
自分との思考と別れを告げて自己変革する方法
- 自分の中でやりたくないと思ったことを逆張りで行う。自分の中の抵抗する思考と逆に行くことで自分の外にある変革に接続される。
- 成功している人のマネを行う、その際にいいとこどりはしないで全てまるっとマネをする
- やると決めたら「できるところまで」ではなく、「端から端まで」行う
行動するときは自己流ではなく徹底的マネをして行いましょう。
要約2言葉とコミュニケーションを変える
言葉を変えると世界が変わる
あなたが写し出している世界はあなたの解釈と言葉によって作り出されています。その為、自分の中の言葉を変えるだけで世界を変えることができます。
そしてこの言葉を変えることはこうどうを変えるよりも容易に実行できるあなたを変える手段の一つであります。自ら扱っている言葉を変えて自分が生きている世界を少しずつ変えていくことが大事であると本書では述べられています。
具体的にどのように言葉を変えていけばよいのでしょうか。本記事では下記のような言葉の変え方をお勧めします。
1曖昧な言葉を排除して言い切る
「優勝を目指してベストを尽くそうと思います」という言葉に曖昧さを排除して言い切ると「優勝します。ベストを尽くします」というように変えることができます。
こうすることで、曖昧に適当に行動することは難しくなり、自分の中に責任と覚悟が生まれます。
「想い」を「宣言」に変えるだけで自分に影響を与えて変革を起こすことができます。
2許可をとらない
「~~してもいいですか」や「~~していただけますか」といったような相手に許可を求める言葉は柔らかい表現として広く受け入れられています。
しかし、成功をしているような人は選択権を必ず自分で持つようにしているのです。意思決定権を相手に与えずに自分で握りしめる。それだけで自分の人生の自由度は大きく上がります。
他責になるような表現は使わない、自分で責任を取る
「~~になってしまった」「~~できなかった」といったような自分以外の世界が原因となりその状況を生み出しているような表現はやめましょう。
目の前に起こった事象はあなたが起こしたもので決して自分が以外の力が働いるわけではありません。「自分が~~した」「自分が~~しなかった」という形で目の前の出来事は自分の責任として解釈するようにしましょう。
以上が言葉を変えて自分と写る世界を変革する方法です。
言葉にはエネルギーがあるのでそのエネルギーを自分自身に最大限作用させましょう。
相手を勝たせるコミュニケーション
人と人のコミュニケーションを円滑に行うことができれば見えてくる世界も変わってきます。今までうまくいってなかった人間関係が少しでも良くなる、初めて会う人との印象を少しでも良くすることができれば状況は変わり始めます。
本書で上げられている人間関係におけるコミュニケーションのコツは3つあります。
- 常に相手を勝たせる、上にあげるようなコミュニケーションを心掛ける
- ないところではなくあるもので探すように心がける
- 自分が何を話すかではなく、相手に何を話させるかを考える
この三つを意識するだけでも大きく変わります。
このコミュニケーションの詳細については永松 茂久さんの「人は話し方が9割」にも近い内容が詳細に書いてあるので確認してください。
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私の記事では会話の基礎になるような拡張話法、嫌われないコミュニケーションについて解説しているのでこちらも一読推奨です。
これさえ押さえればまずは相手との良い関係を築く礎となります。
要約3自分の「状態」を高める
3つ目の自分の「状態」を高めるについてですが、私はこれを理解するのがとても難しく、実際今もきちんと高森さんの伝えことを把握できているのかわかりません。
しかし、ここで言えるのは相手に貢献する前にまずは自分のことを満たしてあげる必要があるということです。
よくあるGiverとTakerの話でもGiverになりなさいというお話が多いですが、そもそも自分が何かを与えるモノがなければGiverではなく見返りを求めるTakerなのです。
自分からあふれ出た何かを相手に与え貢献することがGiverという解釈をまず持つことが重要です。
Giverになるためには自分を満たし自分の状態を高めていく必要があるのです。
果たして自分を満たし状態を高めるにはどのようにしたら良いのか、これについては是非本書の終盤に著者の考えが記載されているので読んでください。
私は引き続き終盤に書かれていたことを読み返し、理解を深めます。
【PR】降伏論とあわせて読みたい
Chatter 「頭の中のひとりごと」
Chatterはイーサンクロスの著書で自分の内なる声をコントロールすることで人生を大きく好転させる方法について記載されています。
内なる自身との会話を制する者は人生を大きく変えることができます。
ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』
本書にも少しだけ登場したサピエンス全史ですが、これは我々ホモ・サピエンスであれば死ぬまでに読んでほしい1冊です。
私たちの発展と功罪について書かれています。
降伏論 著者について
高森勇旗(たかもり・ゆうき)
降伏論 高森勇旗 日経BPマーケティング
1988年富山県高岡市生まれ。
2006年、横浜ベイスターズ(現DeNA)から高校生ドラフト4位で指名を受け入団。12年に戦力外通告を受け引退。引退後は、データアナリスト、ライターなどの仕事を経て、ビジネスコーチとしての活動を始める。延べ50社以上の経営改革に関わり、業績に貢献。
余談ではありますが降伏論の誕生秘話や高森さんのエピソードが乗っているnoteがありましたので共有いたします。
ますます、私はこの著者である高森さんに興味を持ってしまいました。